AIを活用したホルタ解析装置用プログラム

ホルタ解析装置用プログラムの性能向上を目的とした研究について

株式会社エムハートでは、ホルタ解析装置用プログラムの性能向上を目的とした研究・開発を実施しております。

ホルタ解析装置用プログラム

ホルタ解析装置用プログラムとは、ホルター型心電図検査で記録された心電データを自動解析し、不整脈などの異常を検出するものです。
一般的にホルター型心電図検査では24時間心電データを記録し、約10万拍におよぶ心拍の状態を解析します。
心電データは個人差が大きく、また、筋肉の動きや電気的ノイズなどの混入により、従来のホルタ解析装置用プログラムの自動解析では誤検知や誤認識が多数含まれてしまい、解析結果の編集に多大な労力を必要としています。
ノイズがないデータ

ノイズがない場合は、医師が正確な診断を下しやすくなります。

ノイズが混入したデータ

ノイズがない場合は、医師が正確な診断を下しやすくなります。

心疾患の早期発見

一方で、令和元(2019)年「国民生活基礎調査」(厚生労働省)によれば、心疾患は死亡原因の第2位、脳血管疾患は第4位であり、両者を合わせると、悪性新生物(がん)に次ぐ死亡原因2位となっており、年間 31 万人以上の国民が亡くなっているとされており、心疾患の早期発見が望まれています。

「より身近に、より手軽に」できる社会の実現

これらの社会的課題に対し株式会社エムハートでは、心電図検査が「より身近に、より手軽に」できる社会の実現をめざし、令和3(2020)年3月にAIアルゴリズムを用いたホルタ解析装置用プログラム「マイホルターII」(医療機器認証:303AGBZX00015000)を開発いたしました。
AIアルゴリズムとは、従来、解析アルゴリズムを人間が考え、プログラムに実装していた方法を、実際のデータが持つ特徴をコンピューターで解析し、結果として得られた解析アルゴリズムをプログラムに実装させる方法に変革したものです。
これにより、人間が考え出す解析アルゴリズムよりも複雑で精工な解析アルゴリズムが利用できるようになります。
しかし、この方法では、もととなるデータの数が解析精度に大きく影響します。
そこで、本研究では実際にホルター型心電図検査で使用された心電データを使って、AIアルゴリズムの精度向上に関する研究、開発を実施することといたしました。

研究の内容

本研究では、EG Holterを用いてホルター心電図検査を受けた患者を対象としています。当該検査解析業務で得た心電データの内、対象者が本研究に対して心電データの提供を拒否されたものを除き、心電データを本研究専用の電子記憶媒体に分離して本研究に利用いたします。当社は、当社の定めるところに則ってこれらの心電データを保存、管理いたします。
当社は、これらのデータを用いてまず自動解析ソフトによる解析を実行したのちに、臨床検査技師または臨床医によって波形解析、解釈付けをし、学習用のデータを作成します。この学習用データを用いて、当社の業務委託先である株式会社プロアシストによりAIの深層学習を実施します。また、同社によってアルゴリズムの改良も検討されます。同社での作業は同社との業務委託契約に基づき、当社が適切に管理監督いたします。改良されたAIアルゴリズムを自動解析ソフトに実装し、これに心電データを解析させ、改良前のアルゴリズムで解析した結果と比較検討して、解析精度の向上を確認していきます。
本研究の成果は、今後開発予定のホルタ解析装置用プログラム等に応用し、心疾患の早期発見、適切な医療介入につなげ、健康寿命延伸へ貢献してまいります。
テーマ
  • 心疾患の早期発見
  • 性能向上
  • AIアルゴリズム

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